日々つれづれ2

はてなダイアリーから引っ越しさせました

タイムホロウ(ややネタバレ)

うっかりクリアしてしまったので感想などつらつら。もはや日本独自のジャンルといっても良い、昔ながらのアドベンチャーゲームのテイストを、DSのインターフェースでうまくリファインした佳作です。懐かしさ半分、新しさ半分って感じで、この手のゲームが好きなら損はしないんじゃないですかね。ヒジョーにビミョーな例えではありますが「ゲームサイド」向きの内容かとw ホロウペンという過去の出来事を「なかったこと」にできるガジェットを使って、家族や友達に突然降りかかる災難を解決していくお話なんですが、一つの修正が思わぬ結果をもたらしてしまって、どんどん世界が変わっていく点がおもしろい。過去を変えると、その時点で新しいパラレルワールドが生まれるイメージでしょうか。これをすべてフラグ管理による分岐で行っているわけで、シナリオを作るのが大変だったろうなあ、という感じであります。同じ画像データでもシナリオを変えれば違う世界になっちゃうのもグッド。マンガ文化の国というか、ストーリーが一番でパズルが二番って感じです。もちろん冷静に考えれば矛盾点も多々ありますが、UIが良くてサクサク進んでいくので気がつかない点がミソw 良いんですエンタテインメントですから矛盾だらけでも面白ければ。ただ街中をぐるぐる移動させるとか、昔ながらのアドベンチャーゲームの作り方になっていて、ちょっと勿体なかったかも。ストーリー展開すなわちフラグ立てに詰まると、ついついシナリオの矛盾点に目が行ってしまいがちなんですよね。もっとガーッと一気に突っ走るジェットコースターな展開で「どんどん変わる世界、頭は大混乱、こんなの元に戻せるの? でも思いがけずスッキリ!」的なイメージの方が個人的には好みであります。あとホロウペンを持つ人間が2人でてきて、片方が主人公、片方が悪役で、最後に「過去の変え合い合戦」をするんですけど、世界観におけるホロウペンの意味づけがサッパリなので(ホロウペンがなぜ存在するのかetc)、冷静に考えてみると、話全体が地味というか、因縁のつけ合いというか、壮大な痴話喧嘩にしか思えないのが「男の子」的には残念。あと余談ですけどラストが珍しく、ほろ苦い感じで終わってるのがゲームでは珍しいです。一般に男性作家の場合はヒロイン、女性作家の場合はヒーローが「理想の異性」になってる場合が多いんですが、本作は女性ディレクターですから、ほら。確かに格好良すぎるかもw 過去の出来事は変えられても、自分の過去は変えられないんですよハッハッハ。とまあ、いろいろありますが、基本的にDSとアドベンチャーって良く合うので、オリジナルだけでなくて、リメイク作も期待したいですねー。