日々つれづれ2

はてなダイアリーから引っ越しさせました

同人ゲームの潮流(2)

というわけで昨日はDiGRA JAPANの公開講座「同人ゲームの潮流2〜「ひぐらしうみねこのなく頃に」に見るコンテンツとコミュニティ〜」に行ってきまして、「ひぐらし~」の07th Expansionさんの話を聞いてきたのですが、いやもう龍騎士07さんの話が上手すぎてビックリ。どんな質問にもよどみなく、論理的に、ユーモアを交えて、しかも語尾をハッキリと話される様に、ものすごく頭のいい人なんだなあ−という印象を受けました。これは会場の多くの人が同じ印象を受けたみたい。なかなかね、素人だとあんなにうまくしゃべれないんですよ、特に日本人は(日本語の特性?)。龍騎士07さんはベーマガ&BASIC世代とのことですが、たいてい論理的に話ができる人は、プログラムを書くのも上手いので(他人に見せてわかりやすいコードが書ける)、そのままゲームプログラマーの道を進まれても、大成されたんじゃないかと思います。もっともそれだと「ひぐらし」は生まれなかったわけですが。あと当初からBBSすなわちコミュニティを前提としたゲームデザインを考えられていた、というのがドッヒャーでした。コミュニティマネジメントの重視というか、パッケージで売り切りじゃないというか、考え方がオンラインゲームですね。シナリオが連載形式→BBSでコミュニティ形成→制作者とユーザーとのインタラクション→人気投票などの各種イベント・・・などの流れは、まさにオンラインゲームという感じ。会場では「10年前でも10年後でも「ひぐらし」は盛り上がらなかった。運がよかった」と自己分析されていましたが、まさにその通りという感じです。20年前だったらこれがゲーセンコミュニティで「ドルアーガの塔」だったわけで(残念ながら制作者=ユーザーのインタラクションは希薄でしたが)、メディアの特性に応じてヒットコンテンツが変わっていくんだなあという印象です。でもって龍騎士07さんは「ひぐらしと東方以外にも、おもしろい同人ゲームはたくさんあるが、インターネットの普及でかえって情報が画一化してしまい、それ以外のゲームが埋もれてしまっている」と警鐘されてまして、まさにおっしゃるとおり。だって楽しいことがいっぱいありすぎるんだもんw だから一番目立つものをチェックしていくだけで、時間がなくなっちゃうんだもんw ま、それはそれとしてプロとアマチュアの垣根なんて、もうないんだなあと改めて実感しました。
http://07th-expansion.net/



んでもって、僕も遅まきながら当日の午前中に「ひぐらし」の体験版をダウンロードして遊んでみたんですが、もう正直に言って長くてタルい。ホントに申し訳ないんですが、10分くらいで辞めちゃいました。決して「ひぐらし」を貶めているわけではありませんが、僕はメインユーザーではなかったようです。それだけに龍騎士07さんも「サウンドノベルは大作指向が進んでいるが、30分くらいで遊べる短編があってもいい」と言われていたのに深く納得。Wiiウェアとかのダウンロード配信で連作シナリオとか、携帯アプリとかiPodとかに、すごく向きそうな気がするんですけど、どうでしょうね? んでもって個人的にはサウンドノベルではなく、懐かしのゲームブックiPhoneで遊びたいところです。サイコロも画面をタッチして振らせたりして。Nscripterではありませんが、誰かiPhone向けにゲームエンジンを作ってもらえないかなw 

あと余談ですが、さっと動画が見せられて、パッとゲームを遊んでもらえるiPhoneは、プロトタイプのプレゼン&同人ゲームのデバイスに最適だと改めて理解しました。ゲームもいろいろ落として遊んでみましたが、携帯アプリより濃いものが多くてゲーマー向け。ホントにiPhoneは良いゲーム機ですね。しかもマックが1台あれば誰でもゲームが作れる! それだけに頒布方法がiTunesだけで、認証がスムーズに行えない(らしい)という問題を、早急に解決していただきたいところ。