日々つれづれ2

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ゲームニクスAI

先日カナダ大使館で11月末〜12月頭に行ったカナダ取材の報告会がありまして、いくつかの媒体でニュース記事として配信されました。
http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20080118/canada.htm
http://mainichi.jp/enta/mantan/news/20080117mog00m200040000c.html
http://www.4gamer.net/games/000/G000000/20080118038/
http://www.inside-games.jp/news/265/26521.html
んでもって、この内容を受けてフロムソフトウェアプログラマー、三宅さんがIGDAのブログでうまーくAI部分を整理されています。そうそう、それなんですよ僕が言いたかったのはW 僕の中でも良くまとまっていなかった部分が、見事に整理というかデバッグされていて、さすがプログラマーという感じです。AIに興味のあるプログラマー、そして企画の方は必須かと。
http://www.igda.jp/modules/xeblog/?action_xeblog_details=1&blog_id=765
ただ、僕も報告会では「日本のゲーム開発は帰納的で欧米(カナダ)は演繹的」なんて言いましたけど、最終的な目標は同じで「おもしろいゲームを作る(=不要なストレスを減らす)」ということですよね。その手段が違っているだけにすぎない。そして日本の帰納的なノウハウのベースとなる部分を、ある視点で切り取って整理したのが、いわゆるゲームニクスだと言えます(詳しくは「ニンテンドーDSが売れる理由」(秀和システム)と「ゲームニクスとは何か」(幻冬舎)をご覧ください)。
じゃあ、そこからもう一歩踏み込んで、ゲームニクス的なセオリーに基づくシステムAIを作ることって可能なんでしょうかね。クリス・ヘッカー氏の基調講演のポイントも、その辺にあるような、ないような。別にゲームニクスでなくても良いんですけど、「遊びやすさ」を人間が手で磨くのではなく、「人とゲーム機を仲介する知性」が担当するというのは、言い換えればそんな感じなのではないかとW ちなみにヘッカー先生、この講演の続きをGDC08ですると言ってましたので、興味のある方は是非。
http://it.nikkei.co.jp/digital/column/gamescramble.aspx?n=MMITew000018012008
でもって、この「ゲーム機がプレイヤーをうまくあやしてくれる」→究極の遊び相手(=ロボット)という考え方は、桝山さんの「テレビゲーム文化論―インタラクティブ・メディアのゆくえ 」(講談社現代新書)のキモなので興味のある方はお勧めなんですけど、個人的に連想するのは、やっぱりテーブルトークRPGゲームマスターなんですよね。ほら僕はトラベラー世代ですからW
http://members.jcom.home.ne.jp/kono3478/normal/word/game0.html
最初期のテキストアドベンチャー「ゾーク」もMITの学生による人工知能研究(自然文解析)からスピンアウト→ゲームマスターとプレイヤーの会話がモチーフ、なんてエピソードが「次世代RPGはこーなる!」(多摩豊)に書いてあったような、なかったような・・・。wikiにもそれっぽい内容がありますね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BE%E3%83%BC%E3%82%AF
なんか歴史が一周回ってワンというか、おもしろいモンですね。すみません連想ゲームみたいにイメージだけで書いてますので落ちはありません。ま、余談ということでW