日々つれづれ2

はてなダイアリーから引っ越しさせました

米は膨らみ日は停滞

米ゲーム業界団体のESAは、07年度の米国テレビゲーム市場が過去最高の95億ドル(約1兆円)を記録したと発表しました。02〜06年度まで70億ドル前後で推移していましたが、一気に20億ドル以上も急増した形です。すげー。
http://mainichi.jp/enta/mantan/game/news/20080719mog00m200001000c.html
http://www.theesa.com/
一方CESAは07年度の国内テレビゲーム市場が2886億円で、06年度の3113億円より8%減少したと発表しています。国内外をあわせたハード・ソフトの総出荷額は2兆9364億円と過去最高を記録したんですが、ハードが売れても任天堂SCEなどが儲かるだけなので、とりあえず除外。
http://www.inside-games.jp/news/303/30373.html
http://report.cesa.or.jp/press/p080714.html
ESAの発表もPC・コンソールのソフトの出荷額なので、互いの国内市場のパッケージソフトのみの出荷額を比較すると、1兆円と3000億円弱。だいたい3:1って感じです。北米でけー。昔は2:1って印象でしたけどね。
まあ細かい数字はおいといて、ここでポイントなのは前年対比です。北米は急増して国内は微減。素朴に捉えると、北米は引き続き新世代機バブルに沸いていて、日本は早くも一段落しちゃった、という感じでしょうか。あいかわらず日本は娯楽の消費スピードが速いです。熱しやすくて冷めやすい。否定的に捉えると安定しない、肯定的に捉えると敗者復活戦の機会に恵まれているって感じです。逆に欧米は立ち上がりは遅いけど、いったんエンジンがかかったら、人口が多いのでグーンと伸びてくれる。ピーター・ムーア御大じゃないですが、EAスポーツは強力ですw
http://www.inside-games.jp/news/303/30361.html
実際、輸出は3629億円から5600億円と1.5倍も伸びてるんですよね。そのため国内外のソフト全体の出荷額でみると、6742億円から8487億円と1.25倍の伸びを示していて、国内需要の減少を好調な輸出がカバーした形です。輸出先で見ると北米51.2%に対して欧州が44%とほぼ同じ。2005年には59.8%対36.3%だったのが、去年にぐぐっと欧州が膨らんで、今年も同じくらい。とはいえ(二転三転してますが)、北米トップ20の中で任天堂以外の国内サードパーティは存在しないんですよね。欧州トップ20は不明ですが、とりあえず国内外のソフト出荷額でみると、DSとWiiだけで69.3%も占めてます。任天堂の決算資料を見ても、北米・欧州の伸びがものすごい。「脳トレ」2本で世界累計2381万本、「Nintendogs」は世界累計1779万本って異常です。マジかよ、みたいなw
一方でDSソフトの国内出荷は4997万本から3989万本に減ってます。でもタイトル数は272本から458本に急増してます。一本あたりの出荷本数が18.3万本から8.7万本に減ってます。逆にWiiは国内590万台、ソフトも倍増なので、これから本格化ってところ? 
http://www.nintendo.co.jp/ir/pdf/2008/080425.pdf
http://www.nintendo.co.jp/ir/pdf/2008/080424.pdf
まとめると去年は任天堂が強かった。でも国内のゲーム市場はDSの急ブレーキを受けて停滞気味で、モンハンでPSPが頑張ったってところでしょうか? 印象通りですけど数字が裏付けたって感じです。ことコンソールでは、いろんなことが最初に起きるのは(映像配信を除けば)日本なので、そろそろTGSあたりでドカンと一発、各社の発表に期待したいですね。我ながら紋切り型のまとめ方で恐縮ですがw



とりあえずDSは9月にポケモン・クリスタルが発売されるんですね。いやー任天堂は強いねー。