日々つれづれ2

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ゲームの「罪」

前期に引き続いて実践女子短大にゲスト講師で呼ばれて行ってきました。テーマは「テレビゲームの功罪」。なんたって女子短大で、これから多くの学生がお母さんになって、子育てをすることになると予測されるので、その時に役に立つような授業というのがリクエストW 例によって時間がなくて前日に徹夜で準備をしたので、朝食&弁当作りはオミット。まー何事も無理しないのが長続きするコツかとW
んでもって内容的には、この手の話にちょっと詳しい人ならフツーに知っているような内容(レーティングとか、シリアスゲームとか)をかいつまんで整理しただけなんですが(直前にお茶の水女子大でやっていたアンダーソン教授の公開講座は非常に参考になりましたW)、いろいろ整理していくと、いわゆる「ゲームバッシング」の理由には、大きく次の2点がありますね。
1:ゲーム自体が引き起こす問題(メディア暴力・いわゆる「ゲーム脳」など)
2:ゲームの「遊び方」がもたらす問題(生活が不規則になる、目が悪くなるなど)
んでもって、これまでにも漫画やテレビ、ロックなど、さまざまな大衆文化が登場しては、バッシングを受けてきたわけですが、これらの批判はすべて、この2点にまとめられるかも。たとえばテレビなら「低俗すぎる」「子供が真似をして困る」というものと「テレビ漬けで勉強しない」「外に出て遊ばなくなる」などなど。
んでもって前者の実証については(たとえば暴力的なゲームを遊ぶと、ホントに暴力的になるのか等)心理学的・大脳生理学的な見地だったり、社会学など人文学的な見地からの研究が必要ですが、まだまだわからない部分が大きい。その一方で、どんどん新しいメディアが出てきて、バッシングの対象が移り変わっていく、という感じです。逆に後者につては、「しつけ」の範疇に入ってくるわけで、親御さんや先生としては、そのための裏付けが欲しい、という印象でしょうか。
ただ今のゲームが違ってきているのは、これにインターネット、つまりコミュニティの要素が入ってくること。当然そこには悪意のある第3者の問題が浮上する。悪いのは業者だといっても、遊んでいる人には運営者が悪い、ということになっちゃうわけです。それからコミュニティ内で悪意の連鎖が発生する場合。ハラスメント行為や、ネットいじめとかね。もっと他に良い言い方がありそうな気もしますが、とりあえず
3:ゲームの「外側」がもたらす問題
が加わった、というのが今日の特徴という気がします。