日々つれづれ2

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間違った都市伝説

某所の掲示板でビミョーに本の印税の話が盛り上がったりしておりますが、なぜか出版業界には世間様に良く知られた2つの「常識」があったりします。
1:著者の印税は本の定価の1割
2:出版社は初刷りでコストを回収し増刷分で儲ける
この際ハッキリいっておきますが、こんな世迷い言が通用したのは出版バブル華やかな80年代までの話で、一般的な書籍(だいたい初刷りが5000部前後)においては、このどちらも通用しません。くれぐれもライター諸氏の皆さんにおかれては過去の出版界の成功事例のみにとらわれ、現実を直視する必要性をお忘れなきよう(もちろん初刷りウン万部などの書籍は違いますが)。編集の方におかれては、本の制作時に原価表他は社外秘として隠される方が多いかと思いますが、この辺がライターとの間で原稿料に関して不毛な誤解を生む土壌にもなっていたりするので、できる限りの積極開示をお願いする所存であります。それにしても出版業界って他のコンテンツ産業と比べて、ローバジェットでできるぶん、変な秘密主義が横行してませんか? 気のせい?