日々つれづれ2

はてなダイアリーから引っ越しさせました

RICOH GXR

f:id:kono3478:20181227210334j:plain

STYLUS1を購入した2014年の暮れに、SNSで久しぶりに連絡があった知人からデジカメを安く譲り受けました。それがRICOH GXRです。そのころ著名カメラマンでエッセイストの田中長徳氏にハマっていたので、GRシリーズがすごいらしい的な話は知っていました。GXRはそのリコーが新機軸のカメラとして2009年末に発売した製品で、すでに結構ロートルになっていましたが、根強いファンがいました。すでにSTYLUS1で十分満足していましたが、せっかくなので購入してみました。そして、その違いに驚きました。

f:id:kono3478:20181227210741j:plain

始まりは本体とRICOH LENS S10 24-72mm F2.5-4.4 VCのセットでした。同社のコンデジであるGX200と同じ光学ユニットを備えていて、映像素子に1/1.7型のCCDを搭載しており、これだけだと単なる「かさばるコンデジ」です。それでも手軽に撮影できるのと、ハマればシャープな絵を撮ってくれること、そしてフィルターが創り出す絵(特にハイコントラストのモノクロ)がおもしろく、半年くらいこの状態で使っていました。

ただ、仕事にはまったく適さなかったですね……。光学3倍ズームなのはいいとしても、AFが遅くてシャッターを押すと「ジコッ」とワンテンポずれるのが致命的でした。かたやSTYLUS1を持っているのに、GXRを使うメリットを感じませんでした。ただ、この使いにくさが一種の愛嬌というか、STYLUS1にない癖みたいなものを感じたのも事実でして……。仕事はSTYLUS1、旅行やスナップはGXRと、次第に使い分けていくようになりました。

f:id:kono3478:20141215133115j:plain

f:id:kono3478:20141215171015j:plain

f:id:kono3478:20141215132959j:plain

もっともGXRの最大の特徴は「ユニット交換式」という点にあります。そこで、当初からGR LENS A12 50mm F2.5 MACROを購入するのは既定路線でした。2015年の春くらいだったと思いますが、ヤフオクでフィルター付きの並品を割安価格で入手しました。んでもって改めて痛感しました。「GXRは仕事に向かない」と……。噂には聞いていましたが、AFが遅い上に迷いまくるんですよ。ジーコジーコジーコと……。

ただ、出てくる絵は素晴らしい物がありました。APS-Cサイズの映像素子と8群9枚のレンズとのカップリングで、GXRの小型・高画質コンセプトを体現したユニットでした。そういえば久々に買った50mmの単焦点レンズでもありました。その意味でもSTYLUS1とは好対照でした。そうそう、D80を使わなくなって、APS-Cで50mmが欲しかったんですよね。街取りで50mm一本勝負に久々に挑戦する機会が増えました。

また、丁度その頃にマクロレンズに興味が出始めていたのも、このレンズユニットを購入した動機の一つでした。最初は何でもかんでも絞りを開放で取っていたため、絵が溶けまくって意味不明な写真を量産していましたが、次第になれてくると、今まで気づかなかったミクロの世界が待っていました。花や植物をとる楽しさに目覚めたのも、このレンズユニットのおかげでした。小型軽量でレンズが明るいので、よくレストランや居酒屋にも持っていって、料理の写真を撮るようにもなりました。

もっとも、日中で撮っていると液晶が反射してしまい、ピントの山がわからなくなりがちでした。そこで意を決して、専用外付け電子ビューファインダーのVF-2を購入しました。たしか、これだけで結構良いお値段がしたんですよね……。まあ、おかげで日中でも心置きなくマクロ撮影が楽しめるようになりました。

 

f:id:kono3478:20181227210555j:plain

f:id:kono3478:20170109135603j:plain

f:id:kono3478:20150721081048j:plain

f:id:kono3478:20151006165009j:plain

こんなふうにGR LENS A12 50mm F2.5 MACROはGXRユーザーをして「このレンズを使いたいがために買った」というキラーアイテムでしたが、もう一つGXRにはウリがありました。それがGR LENS A12 28mm F2.5です。GRシリーズと同じ28mmのレンズユニットで、自分としてもぜひ使ってみたいと常々思っていました。そこでこれまた意を決して、2016年くらいだったと思うのですが、ヤフオクでポチりました。結果はこれまた予想以上で、出てくる絵の素晴らしさに驚かされました。

 

f:id:kono3478:20181227210707j:plain

f:id:kono3478:20170105224017j:plain

f:id:kono3478:20181006040550j:plain

f:id:kono3478:20180503190740j:plain

f:id:kono3478:20181006162533j:plain

GR LENS A12 28mm F2.5では被写界深度についても改めて学びました。液晶で被写界深度を確認することができたので、F11くらいに絞ればパンフォーカスで映るという意味が体感できました。GRシリーズがスナップシューターに向くという意味が、この時に改めて理解できたのです。AFに頼らなくても、マニュアルでパシャパシャ撮影すれば、それだけで綺麗な絵が撮れるのは非常に痛快でした。フィルムを気にしないですむデジカメの特性を活かして、ノーファインダーで良く撮るようになりました。

GXRを使っていて、嬉しい誤算もありました。知り合いのベテランカメラマンが、自分は使わないからと、ファインダーのGV-2をプレゼントしてくれたのです。外付けファインダーを使うと、カメラ本来の「ファインダーを覗いて撮影する」というスタイルが可能になります。当然素通しのガラスなので、近距離だとパララックスが発生しますが、そこもまた味でした。そのうちに、より像が大きく見えるGV-1が欲しくなり、迷ったあげくに購入してしまいました。結果はこれまた予想以上で、写真を撮る楽しさが増しました。

こんなふうにGXRはシステムカメラの「徐々に買い足していく」楽しさを教えてくれたカメラでした。STYLUS1がサービスセンターでドナドナされていった後も、我が家で現役カメラとして活躍中です。ただ、GXRにはもう一つ、RICOH GXR MOUNT A12というMマウント互換のシャッターユニットがあるんですよね。「Mマウントのレンズなんて自分には無縁」だと思っていましたが、後日ライカM4を購入することになり、我が家に都合3本のMマウントレンズがやってきました。

GXR MOUNT A12を買うべきか、買わざるべきか……。仕事にはまったく使えないわけですが、趣味だからこそ使ってみたい。ただ、2011年発売で、何世代も前の製品なんだよなあ……。そんなこんなで、レンズユニット沼に足を踏み入れることになった一台になった、GXRは魔性のデジカメでした。

OLYMPUS STYLUS1

f:id:kono3478:20181226180352j:plain

これまでいろいろなデジカメを使ってきて、ある程度自分の趣味嗜好がわかってきました。水没したNikon D80も乾かせば使えるようになりましたが、液晶の表示が不鮮明だったりして、今ひとつ信頼性に欠ける感じでした。自分にとって本当に必要なデジカメって何だろう……と考え、当時列挙してみた条件が下記となります。

  1. 小型・軽量・納得感のある価格
  2. 明るくて高倍率のズームレンズ搭載
  3. ホットシュー搭載
  4. ファインダー搭載
  5. チルトまたはバリアングル液晶
  6. 高感度特性に優れる

まあ、早い話が以前にも書いたPanasonic FZ-20が自分にとって理想に近かったわけですね。そして当時、「全部入りの優等生コンデジ」として高い評価を受けていたのがOLYMPUS STYLUS1でした。ちょうど後継機のSTYLUS1sが発売された頃で価格が下がっており、ファームウェアのアップデートで同じ機能になると知り、購入に至りました。E3から帰ってきてすぐ、2014年の8月くらいだったと思います。

kono3478.hatenablog.com

STYLUS1はホントにホントに良かったですね。写真にあるとおり、手のひらに収まる大きさにもかかわらず、35mm換算で28〜300mm F2.8の高倍率かつ明るいズームレンズを搭載しており、しかも沈胴式を採用。おまけにレンズキャップが自動開閉式という、かゆいところに手が届く設計でした。いつでも鞄に入れて持ち歩いていました。

もっとも小型化ゆえに映像素子は1/1.7型という限界がありましたが、光量がたっぷりあれば、かなりシャープに映るんですよ。薄暗いところはホットシューに外部ストロボを取り付けて撮影すれば良いですし、液晶ビューファインダーも見やすかった。AFも速くて、露出もまあまあ正確。自分にとって文房具みたいなデジカメでした。

ただ、個体差なのか何なのか、とにかく壊れやすかった。そして修理費が高かった。ストロボの電池カバーの爪がちょっとかけただけなのに、サービスセンターに持っていったら数千円もとられたのは泣けました(しかも2回やった)。またバリアングル液晶を支えるヒンジが左右1回ずつ壊れました。普通に使っていただけなんですけどね……

最後はレンズカバー部分のパーツが根本からパカッと壊れて、サービスセンターに持っていったら製造終了を理由に、OLYMPUS Penシリーズの中の普及モデル、E-PL5と交換されてしまいました。2016年11月のことです。映像素子が3/4型になった以外は正直使いにくくて、思わずこんなブログを書いてしまったほど。2年3ヶ月の短いつきあいでした。仕事の道具なら耐久性も大事だと思い知りました。

gamewriter.jp

あえていえば優等生すぎて、面白みに欠けるきらいはありましたが、仕事の道具ならそれでいいんですよ。パッと構えて押せば写る、なんて素晴らしい響きでしょうか!  正直、STYLUS1と同じコンセプトでAPS-Cサイズの映像素子が載ったデジカメが発売されたら、飛びつくと思います。ただまあ、オリンパスではPENシリーズと被るから作らないんだろうなあ。どこか、作ってくれないですかね、ほんと。

f:id:kono3478:20141017173308j:plain

f:id:kono3478:20140831171410j:plain

f:id:kono3478:20141026092959j:plain

f:id:kono3478:20140831173950j:plain

f:id:kono3478:20140824192900j:plain

f:id:kono3478:20141008203801j:plain

f:id:kono3478:20150425101010j:plain

ちなみに書いた後で気がついたんですが、同じようなコンセプトで2017年にCANON PowerShot G1 X Mark IIIというデジカメが発売されていたんですね。APS-Cセンサーで、光学3倍ズームながらデジタルズームが実用的らしい。映像素子が約2420万画素もあるので、Webメディアなら十分実用的ですしね。ただレンズが全域F2.8じゃない(F2.8~F5.6)のか。うーん……

www.amazon.co.jp

https://cweb.canon.jp/camera/dcam/lineup/powershot/g1xmk3/

 

 

CANON Powershot G11とS90

f:id:kono3478:20091011180324j:plain

前回書いたようにNikon D80で2008年にデジタル一眼レフデビューを果たして、しばらく快適に使っていたのですが、だんだん辛くなってきました。一番ショックだったのは、カメラバッグごと電車に忘れてしまったことですね。たしか2~3回やらかして、ついに見つからなかったことも。前にも書きましたが、それでD80を買い直したこともあったほどです。

そこから得た教訓は「荷物を一つにまとめること!」。そこで、ちょっとした取材向けに高級コンパクトデジタルカメラを買うことにしました。その時の条件が下記の通りです。いろいろとリサーチをした結果、CANON Powershot G11を購入することにしました。

d.hatena.ne.jp

最大のポイントは高感度対応でした。前機種のG10が約1500万画素のCCDを搭載していたのに対して、G11のCCDは約1040万画素に減少した一方、新映像エンジン「DIGIC 4」を搭載していたんですね。これにより、夜間に強くなった(ノイズが減った)というのがウリでした。

まあ、CCDのサイズが1/1.7なので限界はあったと思いますが(一説にはG10に比べて約2段階ほど高感度性能が上がったとのこと)。ついつい煽られて買ってしまいました。デジカメの歴史の中で、モデルが進化して画素数が下がったなんて、たぶん初めてのことだったと思いますしね。フリースタイルの液晶モニターが搭載されていたり、二段階ダイヤルの採用で銀塩カメラ風の手触りがあったりしたのも高評価でした。

上の写真を見るとわかりますが、サイズ的にもコンタックスT2と同じくらいでした。電源をオフにするとレンズがウイーンとボディ内に沈胴するのも同じで、カバンにひょいっと入れて、よく取材に持ち出していました。コンデジだけにマクロに強いのもポイントで、山歩きに持って行って、ちょっと歩いてはパシャ、ちょっと歩いてはパシャを繰り返していたら、とうとう頂上までたどり着かなかったのも、今となっては良い思い出ですW 

photos.app.goo.gl

 

photos.app.goo.gl

こんな風に当時の高級コンパクトデジタルカメラとしては非常に完成された一台でしたが、チャイナジョイ2010の取材に持っていって、忘れて帰ってきてしまいました。買って1年以内になくしたことになります。惜しいことをしました……。

 

f:id:kono3478:20181202225501j:plain

というわけでG11を失い、またまたNIKON D80がメイン機になったわけですが、やっぱりサブカメラは必要だということで、次に買ったのがCANON S90です。G11と同時期に出たコンデジで、同じ映像素子と画像エンジンを持ち、「コンパクトだけど高画質」な点がウリでした。

また、S90にはG11と同じく銀塩カメラの手触りが残っていました。それが電子ダイヤル機能がついた前面コントローラーリングです。ズームや絞りなどを切り替えられ、カチッ、カチッと回して設定を変えられる点が高評価でした。やっぱり手触り感って大事だと思うんですよね。後継機種のS95では、それまでデジタル一眼レフにしかついていなかった手ぶれ防止機能が初めてコンデジでも搭載されて、それはそれで悔しい思いをしましたが、けっこう重宝して使っていました。

S90はまた別の意味で転機となったカメラでした。実は2014年のE3に取材に行った時、D80とスピードライトSB-700を水没させてしまったんですよ! 会場でもらったペラペラのナップザックに、カメラとミネラルウォーターのペットボトルを入れていたら、いつの間にかペットボトルの蓋があいていて、どちらもぐっしょり。SB-700はサクッとお釈迦になり、D80も液晶部分が不鮮明で、とても安定して使えたものではありませんでした。

あー、これで今年のE3は終わった……と思ったんですが、幸いS90はポケットに入れていて無事でしたので、これを片手に取材を続けました。するとびっくり、けっこう綺麗に写真が写るんですよね。ちょっと暗い場所では途端にノイジーになりましたが、ブースを撮影するくらいなら無問題。Webメディアに掲載する用途であれば、わざわざ大きなデジタル一眼レフを持ち歩かなくても良いことを再認識しました。

 

f:id:kono3478:20181203103400j:plain

f:id:kono3478:20181203103406j:plain

f:id:kono3478:20181203103409j:plain

というわけで、帰国後にD80に変わるメインカメラを、コンパクトデジタルカメラというカテゴリーの中から探すことになります。

ちなみに、こんなに高評価のS90も、気がつけば紛失していました……。少なくとも2010年から2014年まで4年間使ったので、良いタイミングだったのかもしれません。

NIKON D80

f:id:kono3478:20170910225803j:plain

前にも書きましたが自分はデジカメに関しては完全に世間のブームに一歩も二歩も遅れてついていく方で、FZ-20を買ったのも同業者の間でFZ-10が流行っていたからでした。その後、海外取材にちょくちょく出かけるようになって、E3やGDCデジタル一眼レフの割合が年々、増えていくさまを実感するようになっていきました。実際、それまでは高値の花だったデジタル一眼レフが次第に本体で10万円、レンズキットで15万円を切るようになり、がんばればサラリーマンでも買える価格帯になっていきました。

f:id:kono3478:20080613095732j:plain

ニコンから発売されたD80はまさにそんな時代を象徴する一台だったと記憶しています。2006年9月発売、ボディの実売価格は12万円前後。D200ゆずりのファインダー倍率0.94倍という、APS-C機では最高峰のペンタプリズム式ファインダーに、10.2メガピクセルという丁度良い解像度のカップリング。FZ-20のEVFに慣れた目には、ガラスの素通しというファインダーがかえって新鮮でした。がっしりとして、手になじむサイズ。他のメーカーの機種も魅力的でしたが、やっぱりニコンという思いがありました。

f:id:kono3478:20080518153437j:plain

ただしFZ-20と同レベルの望遠レンズを購入するには、ダブルズームキットを買うしかありません。もっとも、プレスカンファレンスのような場所でなんどもレンズを付け替えるのは難しいだろうという懸念がありました。また外付けの大型ストロボを購入する必要があったため、総額がけっこう膨らみそうでした。悩みに悩んで2008年の1月に、本体とAF-S DX NIKKOR 18-200mm f/3.5-5.6G ED VRとSB-800を23万円で入手しました。これで念願のデジタル一眼レフを入手できたのでした。

 

f:id:kono3478:20080612165117j:plain

買ってすぐ、喜び勇んで近所の川に試し撮りに行きました。川面で羽ばたくカモが望遠レンズでバッチリ撮影できて感動しました。帰ってすぐにPCのモニタでチェックしてみて、すげえの一言でしたね。撮った写真がぴったり、しゃっきり、しかも立体感をもって写っている!  コンデジの豆センサーとの違いにビックリしました。後にも先にもカメラを買い換えて、こんなに画質が上がったと感じられたのは、今のところこれが最初で最後だったと言い切れます。後日ミラーレス一眼レフが同じロジックで躍進するのは周知の通りです。

f:id:kono3478:20080828133440j:plain

 このカメラはFZ-20に負けず劣らず、世界のいろんな場所に取材で連れて行きました。一番の思い出といえば新婚旅行でタイのプーケットまで持っていったことですかね。周りのひんしゅくも省みず、ズームレンズを駆使してバシャバシャと取りまくっていました。あまりに馴染んでいたので、一度電車の中で置き忘れて紛失した時も、ヤフオクで同じセットを購入したほどです。すでにD3000系が発売されていましたが、ニコンの歴代デジタル一眼レフの中で、D80はある時代の最後を飾ったカメラでもあったことに、なんというか気概を感じていたからです。理由は主に下記の3点です。

f:id:kono3478:20080824134632j:plain

・後継機のD90から、映像素子がCCDからCMOSになった。

・同じくD90から録画機能がついた。

D3000以降になるとファインダー倍率が約0.8倍に下がっしまった。

これだけ良いなあと思っていたD80も、さすがに7年間使うとだんだん飽きてきたというか、バリアングル液晶いいなあと思うようになり、D5500を購入することになります。というわけで今では防湿庫の奥底に眠っていますが、改めて振り返ってみて、いいカメラだったなあと思うのでした。

 

 f:id:kono3478:20090520125939j:plain

 

 

Nikon F801s

f:id:kono3478:20170614231411j:plain

話は前後しますが、2000年ごろから突如として日本に(東京に?)中古カメラブームが起こります。もしかしたら、もっと前からあったのかもしれませんが、自分の感覚ではこの頃だったような気がします。カメラ雑誌で中古銀塩カメラの特集が組まれ、ムックや単行本やエッセイ本などが出たりしました。行きすぎたデジタル化への反動だったのでしょうか? まだ微妙にデジタル一眼レフが高価だったことも背景にあったのでしょうか? 当時はまだCoolpix 950がメインマシンでしたが、今ひとつ面白みにかけてしまい、

「久しぶりに銀塩カメラで撮影してみたいなあ……」

という、人生で初めての「カメラ欲しい病」にかかってしまいました。

ここで本来であれば売ってしまったFM2を再度、買い直すのが筋だったと思うんですが、当時好きだったカメラマンが書かれた中古カメラのレビュー本でNikon F801がべた褒めされていて、気になりました。そうなると検索エンジンでも気がつけばF801を検索して、ブログなんかを読んでしまう。ヤフオクでもついつい、値段をチェックしてしまうという事態に陥るわけです。「F801を買うなら後継機のF801sだよなあ」なんてひとりごちて、もう買う前提で脳がバインドされていたりします。んでもってある日、ついにヤフオクでポチってしまったのでした。記録によると2002年のことです。

モノが届いたときは嬉しかったですね。もっかい銀塩カメラの世界に戻ってきたんだぞー的な。あと、もっかいニコンのカメラを使うようになったぞー的な。レンズも一緒にポチりまして、シグマの24-70mmとニコン純正の70-300mmをそろえました。本体とあわせて3万円くらい使ったような気がします。冷静に考えれば、その3万円でもっと有意義な使い方が出来た気がしますが、夢中になっているときは気がつかないんですよね。

このカメラの最大の特徴は、まあいろんな本に書かれていますが、ファインダーがとにかく明るくて大きくて見やすいことでした。世界初の1/8000電子シャッターを搭載し、上位機種でフラッグシップモデルのF4のサブカメラとして使うプロも多かったようです。まあ、アマチュアにはそんな話はどうでもいいんですが、とにかくいろんなモノにピントをあわせて空シャッターを切って遊んでいました。マニュアルレンズをつけて散歩カメラにする人が多かった(今でも多い?)というのもわかる気がします。

f:id:kono3478:20170618190036j:plain

f:id:kono3478:20170618190100j:plain

んでもって実際の撮影なんですが、その頃ちょくちょく通っていたサバゲーに持っていって戦場カメラマンごっこをしたり、近所の大学の学園祭に行ってスナップを撮ったり、動物園に出かけていって動物や子どもをスナップしたりしました。プリントが上がってきて思ったのは、やっぱりボケが気持ちいいこと。1/2.5インチの豆粒みたいなFZ-20の映像素子と35mmフルサイズの銀塩フィルムですからね。そりゃ比べる方が野暮というもんです。しかし、改めて「そうだよなー写真ってこういう写り方をするんだよなー」と、じーんと来たりしたもんでした。

あと、あらためてスキャンしてみると、隅々までシャープに写ってますね。色も深みがあって味わい深い! ネガフィルムなんですけどね。やっぱりニコン、やっぱり銀塩って感じです。

ただ、ランニングコストの高さには勝てず、すぐに使わなくなりまして……。そのうちD80を購入すると、何年も棚に置きっぱなしになってしまいました。カメラよりも不憫なのはレンズでして、このまえD750を買って久々につけたところ、シグマ24-70mmの後玉がうっすら白く濁っていて、ナチュラルソフトフォーカス状態……。物欲に負けて散財したあげぐ使えなくなった(まだカメラ自体は使えるけど)駄目なパターンだったと反省しております。いつかマニュアルレンズをつけて散歩したいです(懲りてない)。

 

 

 

 

 

Panasonic Lumix DMC-FX9 & FX01

f:id:kono3478:20170618183702j:plain

Lumix DMC-FX9とFX01はセットでご紹介です。前回述べたように2004年から2008年までLumix FZ-20を使っていたんですが、例によって発表会でスライドを撮影するのがしんどくて、だんだんサブカメラが欲しくなったんですね。

ただ、Caplio PR30の失敗が長く残っていて、コンパクトとはいえども、ある程度の性能のカメラが欲しいなと考えていました。その一方でいわゆる名刺サイズのコンデジが急速に進化してきまして、そろそろいいだろうと。たしか有楽町のソフマップ(いま無印良品が入っているところ)でDMC-FX9の中古品を買った気がします。付属品が欠品で安くなっていたんですが、店側のミスで付属品が完備しており、思わぬ得をしました。

使ってみてわかりましたが、Caplio PR30とは比べものにならないくらいスペックが向上していて、普段使いするぶんにはまったく支障がなかったですね。相変わらず電源を入れ直すとズームレンズが広角側に戻っちゃうのは難点でしたが、電源を入れてから撮影できるようになるまでの時間が短かったので、そんなにストレスに感じませんでした。それよりなにより、広角側で人物と背景をパンフォーカスで撮ったとき、今までにないシャープな写りを見せてくれて、ビックリしました。それまで人物といえば判で押したように望遠でバックをぼかして撮ってきたのに、これ以降は広角を多用するようになりました。

このカメラもFZ-20とセットで世界中に持っていきましたね……操作系がFZ-20と同じだったのもわかりやすくて良かったですね。当時柏に住んでいて、よく江戸川や利根川をサイクリングしていたので、その合間にスナップをするのにも最適でした。ただ、普通に撮っている時はきれいな絵が出るのに、露出補正をするとなぜか絵がマゼンダっぽく濁ってしまう感じがして、そこだけがイマイチな点でした。フォトレタッチソフトで修正しても、なぜか濁りがとれなくて、思いっきり修正して遊んだりもしたものです。 

f:id:kono3478:20060428090214j:plain

f:id:kono3478:20060428093337j:plainf:id:kono3478:20060428093543j:plain

とはいえ、総じて良いカメラであることに替わりはありませんでしたが、残念ながら2006年のE3取材で現地に忘れてきて、そのまんまになってしまいました。仕方がないので買ったのが後継機のDMC-FX01です。ソフマップで買ったのはこっちだったかもしれません。というより、それくらい思い入れがないというか、空気のような存在のコンデジでした。裏を返せば、それが名機の条件なのかもしれません。

f:id:kono3478:20170614223831j:plain

f:id:kono3478:20060825163310j:plain

f:id:kono3478:20060822022600j:plain

f:id:kono3478:20060820122425j:plain

f:id:kono3478:20061124154317j:plain

 

 

 

 

LUMIX DMC-FZ20

前々回で書いたように2000年にCOOLPIX 950を購入し、撮影をデジタル化しました。COOLPIX 950を選んだ理由は、記者発表会などでよく見かけるようになっていたからです。そんな風に自分のカメラ選びは保守的です。周りがよく使っているカメラがいいカメラと信じています。そしてCOOLPIX 950の性能に限界を感じ始めた頃、周りでよく見かけるようになったのがLUMIX DMC-FZ10でした。ここでもジッと周りを見定め、まだ早い、まだ早いと自分を言い聞かせながら、改訂版のFZ20を購入しました。

f:id:kono3478:20170612020716j:plain

FZ-20を選んだ理由は35mmフィルム換算で36mm-426mmtという強力な望遠機能と手振れ防止機能、そして開放絞り値が全域でF2.8という明るいレンズを搭載していたからです。ゲームの発表会イベントというのは基本的に薄暗い中で行われるので、この3要素が非常に重要になります。欲を言えば広角側が28mmまであれば良かったのですが、そこは妥協できる範囲でした。実際これ以降、自分のカメラ選びは基本的に全て、この三要素を追求して来たといって過言ではありません。そしてこのパッケージングをいち早く提案したパナソニックは、当時非常にいいセンスをしていました。この流れはその後ネオ一眼として再評価されることになります。

 FZ-20はCOOLPIX 950に負けじ劣らず、世界中に持っていったカメラでした。2004年から2008年まで使い、最後はカバーの一部が壊れて中が覗けるまでになったほどです。その時の使用感をまとめたレビュー記事もアップされています。この記事を書いた半年後に念願のデジタル一眼レフを買ってしまったのでアレですが、スペックに表しにくい良さが凝縮されたカメラでした。

japan.cnet.com

一番良かったのは「モノの適正な大きさ」を再確認させてくれたことです。両手でしっかり握って顔の前で構えてファインダーを覗いて撮影し、首からかけて重すぎず、カバンにも入れやすい。それが自分の求めるカメラ像だとすれば、DMC-FZ20はまさにそれを体現していました。カメラにとって、一つの基準となるサイズではないでしょうか。実際、その後にミラーレス一眼が旋風を巻き起こしたのも、一つにはサイズが適切だったからだと思います。その上、DMC-FZ20は望遠でも広角でもレンズの長さが変わらない点が特徴でした。実にいい設計でした。

またストロボのオンオフが背面の十字ボタンに割り当てられており、ファインダーを覗きながら手軽に切り替えられた点も秀逸でした。後でデジタル一眼レフを購入して、これができないことを知り、驚いたものです(ストロボ側の電源ボタンをオンオフするしかない)。ゲームの発表会では発表者をストロボを炊いて撮影しつつ、瞬時にストロボをオフにしてモニターの映像を直撮りする必要が良くあります。こうした時に非常に便利な操作系でした。パナソニックの家電メーカーとしての良さが出ていました。

ファインダーが液晶だったことも良かったですね。今から思えば解像度が低く、だいたいの構図を決めるくらいにしか役立ちませんでしたが、なんといっても「見たまま映る」点が秀逸でした(この点は後に光学式ファインダーを持つデジタル一眼レフカメラを買って再認識しました)。光学式ファインダーの場合、ファンダー像と実際の撮影像が視野角やレンズの特性などで異なることがよくあります。特にプロジェクターの投影画像を斜め前から撮影する時などに、この歪みが顕著に出ます。光学式ファインダーが何でも一番ではないんだなと学びました。

後もう一つ、今さらといわれそうですが、このカメラで露出補正について学びました。そうなんです。それまで露出補正ってカメラ側で使ったことがなかったんです! 銀塩カメラ時代はモノクロのネガフィルム中心で、多少のずれはデザイナーさんが写真をスキャンした後、Photoshopでやってくれました。フリーになってからは自分で修正するようになりましたが、撮影時から露出補正を意識することはありませんでした。

それがこのカメラを新宿ヨドバシカメラに修理に出して、受け取りの帰りにたまたま露出補正をして何点か西口の繁華街を撮ったところ(オートブラケットのテスト撮影だったのかな……)、夕暮れ時の光に居酒屋のネオンがプラスの露出補正で良い感じに浮かび上がることに気づきまして、ビックリした記憶があります。もっとも当時のデジカメでは露出補正はメニューの奥底になっていて、直感的に使いづらかったため、あまり気がつかなかったんですよね。それがFZ-20では非常に使いやすかった。そこも含めていろいろなことを教えてもらいました。

もっとも、駄目な部分もたくさんありました。一番のウィークポイントはホットシューで、ニコンのストロボをそのままつけて使っていたところ(SB-28)、すぐにぐらぐらになってしまいました。2回くらい修理に出した覚えがあります。もっとも、それもパナソニック純正のストロボをつけると、とたんに壊れなくなったのですが……。ストロボでいえば調光調節がダイアル式で直感的にできたのも良かったですね。ただし、映像素子が1/2.5インチという豆粒のようなCCDでしたから、薄暗いところではノイジーにならざるを得ず、ストロボを炊いてもきれいに写らないという限界はありました。レリーズラグの長さも多少改善されたとはいえ、まだまだ問題でした。

決定的だったのは後継機種のFZ-30で開放絞り値が全域F2.8ではなくなり、サイズも前後に長くなって、コンパクトさが薄れてしまったことでした。時は2008年で、デジタル一眼レフが本格的な普及期に入っていました。先の商品レビューでは「まだまだ使い続けることになりそうだ」などと書いておきながら、その半年後にニコンD80を購入することになります。 

f:id:kono3478:20060121144824j:plain

f:id:kono3478:20060326071723j:plain

f:id:kono3478:20050309103602j:plain

f:id:kono3478:20060827235739j:plain