OLYMPUS STYLUS1
これまでいろいろなデジカメを使ってきて、ある程度自分の趣味嗜好がわかってきました。水没したNikon D80も乾かせば使えるようになりましたが、液晶の表示が不鮮明だったりして、今ひとつ信頼性に欠ける感じでした。自分にとって本当に必要なデジカメって何だろう……と考え、当時列挙してみた条件が下記となります。
- 小型・軽量・納得感のある価格
- 明るくて高倍率のズームレンズ搭載
- ホットシュー搭載
- ファインダー搭載
- チルトまたはバリアングル液晶
- 高感度特性に優れる
まあ、早い話が以前にも書いたPanasonic FZ-20が自分にとって理想に近かったわけですね。そして当時、「全部入りの優等生コンデジ」として高い評価を受けていたのがOLYMPUS STYLUS1でした。ちょうど後継機のSTYLUS1sが発売された頃で価格が下がっており、ファームウェアのアップデートで同じ機能になると知り、購入に至りました。E3から帰ってきてすぐ、2014年の8月くらいだったと思います。
STYLUS1はホントにホントに良かったですね。写真にあるとおり、手のひらに収まる大きさにもかかわらず、35mm換算で28〜300mm F2.8の高倍率かつ明るいズームレンズを搭載しており、しかも沈胴式を採用。おまけにレンズキャップが自動開閉式という、かゆいところに手が届く設計でした。いつでも鞄に入れて持ち歩いていました。
もっとも小型化ゆえに映像素子は1/1.7型という限界がありましたが、光量がたっぷりあれば、かなりシャープに映るんですよ。薄暗いところはホットシューに外部ストロボを取り付けて撮影すれば良いですし、液晶ビューファインダーも見やすかった。AFも速くて、露出もまあまあ正確。自分にとって文房具みたいなデジカメでした。
ただ、個体差なのか何なのか、とにかく壊れやすかった。そして修理費が高かった。ストロボの電池カバーの爪がちょっとかけただけなのに、サービスセンターに持っていったら数千円もとられたのは泣けました(しかも2回やった)。またバリアングル液晶を支えるヒンジが左右1回ずつ壊れました。普通に使っていただけなんですけどね……
最後はレンズカバー部分のパーツが根本からパカッと壊れて、サービスセンターに持っていったら製造終了を理由に、OLYMPUS Penシリーズの中の普及モデル、E-PL5と交換されてしまいました。2016年11月のことです。映像素子が3/4型になった以外は正直使いにくくて、思わずこんなブログを書いてしまったほど。2年3ヶ月の短いつきあいでした。仕事の道具なら耐久性も大事だと思い知りました。
あえていえば優等生すぎて、面白みに欠けるきらいはありましたが、仕事の道具ならそれでいいんですよ。パッと構えて押せば写る、なんて素晴らしい響きでしょうか! 正直、STYLUS1と同じコンセプトでAPS-Cサイズの映像素子が載ったデジカメが発売されたら、飛びつくと思います。ただまあ、オリンパスではPENシリーズと被るから作らないんだろうなあ。どこか、作ってくれないですかね、ほんと。
ちなみに書いた後で気がついたんですが、同じようなコンセプトで2017年にCANON PowerShot G1 X Mark IIIというデジカメが発売されていたんですね。APS-Cセンサーで、光学3倍ズームながらデジタルズームが実用的らしい。映像素子が約2420万画素もあるので、Webメディアなら十分実用的ですしね。ただレンズが全域F2.8じゃない(F2.8~F5.6)のか。うーん……
https://cweb.canon.jp/camera/dcam/lineup/powershot/g1xmk3/